問題13

(1)【発音】 取っておきたい

3は、「ふうせん」の「う」が発音出来ていない、つまり長音の発音に問題があるといえるので、正解です。1,2,4は、学習者の発音に問題があるのではなく、それぞれの読み方を知っているかどうかという問題です。

 

(2)【運用面で不適切な文】 取っておきたい

1 あげた→くれた 言語形式に問題があると言えます。

2 もらいませんか→もらえませんか 言語形式に問題があると言えます。

3 お直しください→直していただけませんか 他の選択肢と性質が違うので、運用面で不適切なんだろうということは早い段階でわかるのですが、せっかくなので「お直しください」がなぜダメなのか考えてみます。

「お+V+ください」は、お取りください、おたずねくださいなどよく使われる敬語です。ですので、「お直しください」自体は、言語形式には問題なさそうです。そんなに聞かない気もしますが、間違いではないでしょう。お転婆で服装が乱れたお嬢様に対して執事が「スカートをお直しください」というイメージです(なんてオタクっぽい例えなんだ笑)

今回の「お直しください」が運用面で不適切となってしまうのは、

・「お+V+ください」は、相手に益がある場合、

・「いただけませんか」は発言者に益があるので依頼(懇願)している場合

に使われることが多いからなのかな~と私は考えましたがどうなんでしょう?わかる方、教えてください(^^;)

もちろん、試験のときは「他と違う」ものを見つけたら大体それが正解なので、次へすすっと進みましょう()

4 貸しても→借りても 言語形式に問題があると言えます。

 

(3) 【非言語行動】 取っておきたい

日本語母語話者が外国人に戸惑う例を選ぶ問題です。日本ではハグは一般的でないので、1が正解です。

 

(4) 【意味交渉】 出来れば取っておきたい

意味交渉とは、会話相手とのコミュニケーションが滞った場合に、お互いの意図を理解できるように工夫することです。

①相手の発話が理解できないときに、発現を明確にするよう要求する明確化要求

②相手の発話を自分が正しく理解しているかどうか確認する確認チェック

③自分の発話を相手が正しく理解したかどうか確認する理解チェック。

3種類あります。

選択肢12は意味交渉ではありません。3は確認チェック、4は理解チェックです。34ともに意味交渉なので迷うところですが、今回の場合は設問に「学習者の非言語行動が日本語母語話者を戸惑わせることがある」とあり、そういった場合に学習者側が日本語母語話者に起こすアクションはどちらが適切か考えればよいのでしょう。したがって、正解は4です。

 

(5) 【フィールドトリップ】 取っておきたい

「そりゃダメでしょ!」というものを選べば正解です() ひっかけ問題なんじゃないかと疑ってしまうぐらい簡単な問題が時々出ます。

想定外のことはいくらでも起こりますから、質問ぐらいは準備していくべきでしょう。ということで、正解は2です。